企業・事業主の方

多様な働き方制度導入企業インタビュー

多様な働き方制度導入企業インタビュー

ハードルは高くても、今の時代に合わせた働き方を目指す
エア・ウォーター・マッハ株式会社
主力製品であるOリングをはじめ、空圧・油圧・水圧パッキンなどを手掛けるエア・ウォーター・マッハ。松本市に本社を構え、国内外に生産拠点を展開する工業用ゴム製品・樹脂製品のメーカーです。
管理部の松本健次課長と、松澤美恵子さん、中村晴菜さんにお話を伺いました。
  • 実績を重ねることが一番の周知方法

    松本さん
    アドバンスカンパニー認証は、職場環境改善アドバイザーの方から「認証を受けられますよ」と言われて申請したのですが、認証されたことで浸透して、さまざまな制度を活用する社員が増えるきっかけになりました。今は、産休や育休、有給休暇なども「普通に使おう」という感じで、私たちは制度の説明や声掛けをしています。
    昨年、男性社員が初めて育児休業を取得しました。工場勤務だと、一人が休んだときに代わりをどうするのか、人員補充を考えなければならないのでなかなかハードルが高いのかもしれません。それでも、取得しやすい環境づくりを進めないといけないですし、実際に取得実績ができることで続く人が出てくると思っています。

    松澤さん
    子どもの看護休暇については有給扱いとして、年次有給休暇とは別に取得ができるようにしています。そうすることで男性社員の利用も増えました。やはり、実際に利用する人が増えることが最も周知につながると感じています。ほかにも、年5日の年次有給休暇の取得義務化後は、会社として年に2、3日を有給休暇として指定するようになりました。なかなか個別に有休が取れないという声もあり、一斉に休むことにしたのですが、そうすることで意識が変わってきたのか、全体的に有休取得率も上がりました。とはいえ、「忙しいから取れない」という方もどうしてもいるので、一人ひとりに話をして、取得推進に努めています。

    (左から)松澤さん、中村さん、松本さん
  • 部署、地域、年代…それぞれの「働きやすさ」を意識した取り組みを

    中村さん
    ここ数年で、私と同世代くらいの社員が増えました。同世代がいることで働きやすいというか、若手も意見を言いやすい雰囲気になってきたと感じています。個人的にはもう少し、資格取得のバックアップを手厚くしていきたいです。社食や託児所など、社員の皆さんから「あったらいいな」という声はよく聞きます。すぐに叶えることは難しいかもしれませんが、さまざまな面で取り組みを少しずつ進めていければと思います。

    松本さん
    私たちのようなメーカー、特に工場勤務は融通が利きづらく、テレワークやフレックスと言われても対応が難しいのが現状です。しかし、無理に導入して現場に負担をかけては本末転倒になってしまう。部署によっては、時短勤務もできますが、そうなると部署間での整合性をどう取っていくのかという問題もあります。長野県内と首都圏という、地域によっての違いもあります。それでも、これからの時代に合わせた働き方に変えていかなければなりません。今はまだ、法律として決められたことが中心ですが、今後はそこにプラスアルファとなるようなことも進めていければと考えています。有給休暇の指定や看護休暇はその第一歩。ほかにも、介護のための休暇も看護休暇と同様に有給扱いにしました。看護休暇は子育て世代、一方で介護休暇はもっと年配の社員にとって必要なものになります。それぞれの世代にとって何が求められているのかを意識しながら、より働きやすい会社を目指していきたいです。