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多様な働き方制度導入企業インタビュー

多様な働き方制度導入企業インタビュー

地域・人・環境との調和を目指して、社内外に向けた取り組みを
野村ユニソン株式会社
エンジニアリング事業、素形材・ユニット事業、酒類販売事業の3つを主力事業に据える野村ユニソン。金型、ダイカスト、鍛造などに代表される伝統技術と、自動化装置・ロボットの設計・製造などの最先端技術を融合させた産業関連総合メーカーです。
管理本部総務人事部総務人事課の味澤広明課長と、石吾香菜子さんにお話を伺いました。
  • 制度を活用した社員の「本音」が、次の社員の後押しになる

    味澤さん
    当社は労働組合があり、月に1回意見交換を行っています。要望があったものをいったん意見として受け止め、有給休暇や時短勤務などについては柔軟な働き方の一環として、現況と照らし合わせながら、可能なものを反映させています。
    例えば有給休暇は、以前から半日単位で取れましたが、現在はさらに細かく、2時間単位でも取れるようにしています。子どもの参観日や通院などにはそのくらい短い時間がちょうどいいようで、多くの社員が活用しています。
    また、育児休業から復帰した際の時短勤務も、以前は法定どおり子どもが3歳になるまででしたが、現在は小学生になるまでに延長しています。育休については、社員一人ひとりに「育児をする人を皆で支えよう」という意識があり、それが自然と職場の雰囲気をつくり、取得する人も増えたように思います。やはり、実際に育休を取得して復帰した人の「本音」が、一番響くじゃないですか。今は、女性はほぼ皆、出産したら育休を取って復帰しています。

    石吾さん
    少し前まではどこの会社でも、育休は制度としてはあるものの、実際に取得するとなるとためらう人が多かったと思います。今は、取得する人が増えましたが、それでも産休や育休で現場を離れると、戻るときには多少なりとも不安があるものです。今、復帰して働き続ける方々を見ていると、ここは「戻ってきたいと思える職場」なのだと感じています。そして周りが温かく受け入れてくれるから、頑張ることができるのではないでしょうか。最近は、家族の介護のために休みを取りたいという相談がありました。お互いにとってどのような形が理想的なのかを考えることも総務の仕事の一つ。制度の説明だけではなく、本人の希望も聞きながら、働き続けることができる道筋を描けるようにしていければと思っています。

    日本文化に触れる機会としてベトナムからの技能実習生と共に松本城へ
  • 世の中の役に立つこと、人が喜ぶことを考える

    味澤さん
    当社のモットーは「地域・人・環境との調和を図り、全社員が協力して社会に貢献する」。今回、「アドバンスプラス」として上位認証を受けましたが、何か特別なことをしているわけではなく、会社として何ができるかを考え、一つずつ取り組んでいることを評価していただいたのだと思っています。
    3年前、初めてベトナムから技能実習生を受け入れました。住居をはじめ、日常生活の支援はもちろん、日本の文化に触れることができる機会も設けています。最近はコロナ禍ということもあって難しいのですが、県や市、地域のイベントに参加したり、諏訪大社にお参りに行ったりもしています。
    新卒採用は、景気の波に関係なく継続的に行うという方針にのっとっています。県の信州産学官連携インターンシップでも学生を受け入れ、3DCADを用いたロボットシュミレーションができる体験プログラムを用意しています。インターンシップに参加した就活生が入社する、という流れも生まれつつあります。

    石吾さん
    最近、在職中に病気やケガにより就業不能になった際の長期間の収入減を補償する団体長期障害所得補償保険(GLTD)を導入しました。福利厚生を充実させることで、社員の意欲と安心感を高めていければと思います。
    当社には、世の中の役に立つこと、人が喜ぶことをビジネスにしたいという理念があります。毎年、東日本大震災の義援金付きの「ボージョレ・ヌーボー」を販売したり、フードドライブ事業に参加したりしています。今後、社員にとって働きやすい環境づくりを進めるとともに、地域に貢献できる取り組みも引き続き行っていきたいです。

    「カーヴ・ド・ユニソン」では、フランス直営ワイナリー商品や、洋酒、自然派ワインなどの輸入商品を豊富に展開