企業・事業主の方

多様な働き方制度導入企業インタビュー

多様な働き方制度導入企業インタビュー

施設運営にはマンパワーが必要。長く働ける環境づくりを
社会福祉法人からし種の会
社会福祉法人からし種の会は、1988(昭和63)年に東京都委託施設として障がい者支援施設「緑の牧場学園」を佐久市八幡に開園。共同生活援助や短期入所を担うグループホームのほか、相談支援(特定・障がい児)なども行っています。
次長の高橋邦彰さんにお話を伺いました。
  • 利用者と職員、どちらにとっても大きなメリットがあった介護ロボットの導入

    東京都の令和3年度障害者支援施設デジタル技術等活用支援モデル事業に認定されたこともあり、4種類の介護ロボットを導入しました。見守りロボット2種類はどちらもベッドの下に入れておくタイプで、プライバシーにも配慮して利用者さんをシルエットで映して起き上がったときに通知が来るものと、呼吸と心拍と体動を測り、睡眠状態を把握してくれるものがあります。これまでは、夜間、決まった時間にトイレに行ってもらうために起こすということをしていましたが、一人ひとりの睡眠時間を見ることができるので、覚醒状態で起こすなど個別に対応ができるようになりました。何度も部屋を訪れるとその度に目が覚めてしまって寝られないという利用者さんもいたので、ストレスも減ったと思います。職員の負担軽減だけではなく、利用者さんへの支援の質の向上という面でも、導入によって大きなメリットがありました。

    そのほか、腰につけて動作の補助をしてくれるタイプのロボットと、ポータブルトイレも取り入れました。また、ロボット導入のタイミングに合わせてインカムも購入。業務上、スタッフ全員が集まってミーティングするのは難しいので、これまでは出られない人は後でその都度、確認をしなければなりませんでした。インカムがあれば、別の場所で作業をしていても、伝達事項は聞くことができます。もちろん、細かい申し送りは別途行う必要はありますが、それでもやりとりは随分スムーズになりました。

    新たに導入した腰につけて動作の補助をしてくれるタイプのロボット
  • これまで「お互い様」で行ってきたことを、制度として整える

    数年前に、早番・日勤・遅番・夜勤という複数の勤務体系から、希望する体系を一定期間選ぶことができる「シフト選択制」を整えました。我々は日中だけ勤務できるような事業所を持たないので、配置換えはできません。抜けた分は他の人が補うという形で、やりくりしています。それを可能にしているのは手厚い人員配置。現在、職員1人当たり、利用者さんは1.7人となっています。夜勤も人数を増やし、例えば病院への緊急搬送で、職員が1人付き添っても、余裕を持って他の利用者さんをカバーできるようにしています。

    これまでは、職員同士が「お互い様」と思って、助け合いながらやってきたことを、近年、一つ一つ制度として整えています。制度にした前後で何かが大きく変わるわけではないですが、それでも明文化することが、働きやすい環境づくりにつながると感じています。施設の運営にはどうしてもマンパワーが必要。勤続10年、20年に特別休暇を付与する永年勤続休暇、女性の管理職への登用や障害者雇用、そして人材育成。現在、取り組んでいることもたくさんありますし、今後、さらに力をいれていきたいこともたくさんあります。健康経営優良法人や「信州ふくにん(信州福祉事業所認証・評価制度)」の取得に向けても準備をしています。これからも、一人ひとりが活き活きと働ける環境づくりを進めていきたいです。