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多様な働き方制度導入企業インタビュー

多様な働き方制度導入企業インタビュー

業界の悪しき伝統やスタイルを一新
株式会社若葉環境センター
  • 多様な働き方を推進するために、どのような取り組みを行っていますか?

    今回、お話を伺った代表の栗木さん

    当社では、設立当初よりフレックスタイム制を導入し、遠方の現場に行く場合や、夜間作業に行く場合は、出勤・退勤時間を調整できるようにしました。と同時に、社員が仕事と暮らしを無理なく両立できるよう取り組んでいます。子育て支援では、中学校以下のこどもを持つ社員に対して、子どもの病気やケガなどによる病院付き添いや看病のために、労働時間の短縮や特別休暇を付与します。また、幼いこどもを持つ社員は、育児の時間を十分に取るためにも活用できるようにしました。育休や時短勤務は、それぞれの状況に応じて期限や勤務時間を相談しながら柔軟に決めています。
    家族の介護支援では、社員の家族と家族(同居・別居は問わない)が病気で通院が必要、または介護が必要な場合は、労働時間の短縮、特別休暇を認めています。持病がある社員の支援には、平日の定期的な通院を可能にするため、通院日を特別休暇にでき、社員の課外活動支援では、PTA活動や地域の活動(町内会、消防団等)に従事している社員に対し、平日日中の活動を可能にするために活動日を特別休暇にできるようにしました。

  • 社員の心と体のケアのためには何をしていますか?

    有休休暇の積極的取得に取り組んでいます。性格的に休みを申請しづらい社員のために、社内に2か月分のスケジュールボードを整備して、「○名休んでも業務は大丈夫」と定期的に表示して「振替休日、有給休暇を取得してはどうか」会社から提案します。そこに社員が名前のマグネットを張り付ける簡単な方法で、率先して有休が取得できるようにしています。
    また、心のケアを実践するために、「週報」を全社員が作成し、社長にメールで送信して、言いたいこと、悩んでいること、気づいたことを遠慮なく伝えられる場を設けています。

  • このような他にはない支援を行うようになったきっかけは何ですか?

    業界の悪しき伝統、スタイルを一新していこうと思ったからです。
    「施設の点検・清掃・環境測定」の業界は、経験を積めば積むほど、個人へ業務が集中するという習慣があります。「特殊な業務かつ資格者が必要」「土日問わず依頼が来る」ことから、個人の犠牲の上に成り立っている状況で、忙しい時期は数か月、全く休日は取れませんでした。
    2017年、この業界でも働きやすい環境を作ろうと、現在の会社を設立しました。業界の常識、従来からの働き方の概念にとらわれることなく、働きやすさを追求し、運用上も無理のない社内規定の整備を進めました。
    「仕事と生活を柔軟に調整できる制度」と「運用」ができれば、この業界でも働きやすくなるんだと、実感しています。

  • 今後はどのようなことに取り組んでいこうと考えていますか?

    これまで社員全員に不公平感がないように幅広い支援を行ってきましたが、今後は、社員の親世代が高齢となってきたので、介護支援について体制を整えていく必要があります。介護は期限がなく、それぞれに状況が異なるためどこまで対応していくか、どうしたら仕事と両立できるかを社員とともに考えながら、働きやすい環境を整えていきたいと思います。