企業・事業主の方

多様な働き方制度導入企業インタビュー

多様な働き方制度導入企業インタビュー

ワークもライフも大事にできる環境づくりを
長野信用金庫
県北信地区に店舗を展開する長野信用金庫。「豊かな地域社会づくりに貢献する」を経営理念に掲げ、地域経済の発展に尽力し、2023年には創立100年を迎えます。
人事部課長の樋口剛さんと堀内万葉さんにお話を伺いました。
  • 残業削減と業務改善を両輪で考える

    樋口さん
    時間外勤務時間縮減の取り組みの一環として、時差出勤制度があります。お客様の中には、昼間は働いているので夜しか利用できないという方もいます。例えば夜、19時にお越しいただくとなると、対応する職員はどうしても残業することになってしまう。それを改善するために、通常8時半の始業時間を、10時、11時という2つのパターンを用意し、その分、終業時間を遅くしています。また、テレワークの制度もありますが、業務の特性から金庫全体で取り組むのは難しいのが現状です。

    かつての金融機関は、残業はあたりまえという時代がありました。現在、当金庫では時間外勤務の制限時刻を原則19時までとしています。その時刻についても、20時、19時半と段階的に早めてきました。とはいえ、仕事自体が減るわけではないので、業務内容の改善も一緒に進めなければいけません。例えば、紙ベースの報告書をなくして、申請方法を電子化するなど、なるべく省略化を図るようにしています。残業削減と業務改善を両輪として、より働きやすい環境を整えていければと思っています。

    人事部課長の樋口剛さん(右)と堀内万葉さん
  • 地域を元気にするために、まずは自身の健康管理を

    堀内さん
    当金庫は健康経営優良法人ホワイト500の認定を受けている(2021年3月4日現在)ので、職員本人はもちろん、家族も含めて健康維持に関する取り組みにも力を入れています。最近は若い人でも、健康診断で生活習慣病にかかるおそれがあるという結果が出ることもあり、それをどう改善していくかが課題です。食生活に原因があるとされることが多いのですが、なかなか企業として、普段の食事に関与するのは難しいですね。それでも、「地域を元気にする」と掲げている以上、まずは働いている職員が元気じゃないといけません。人間ドックの受診や希望者への腫瘍マーカー検査の実施なども行っていますが、普段の生活において何が大事なのか。そういう心掛けの部分でもフォローができればと考えています。

    ほかにも、全店でストレスチェックを行い、結果によっては本人の希望を踏まえ、産業カウンセラーや産業医に面談をしてもらうようにしています。新入社員に対してはフォローアップ研修時に、一人ずつ面談を実施。思っていることを何でも話してもらえるような場を設けています。私は新卒採用を担当しているので、就活生の話を聞く機会が多いのですが、就活生の感覚として今は「ライフワークバランス」といった意味では、ワークよりもライフの優先順位が高いと感じることがあります。でも、ただライフを充実させるための制度が整っていれば良い企業、というわけでもないと思います。ワークとライフ、どちらも大事にしながら働ける職場づくりを意識していきたいです。