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多様な働き方制度導入企業インタビュー

多様な働き方制度導入企業インタビュー

「働きたい、働いて良かった」を目指した取り組みが、育休推進の土台に
株式会社共進
株式会社共進は1962(昭和37)年創業の金属加工メーカーです。自動車部品・建設機械部品・農業機械部品・産業機械部品・医療機器部品等を製造しています。総務部総務課課長の吉澤直人さんと、櫻井春花さんにお話を伺いました。
  • 「誰でもできる仕組みづくり」が、助け合いの風土を生んだ

    吉澤さん
    出発点は、「共進で働きたい、共進で働いていて良かった、共進で働かせたい、と思ってもらえる会社を目指す」という社長の言葉です。働きやすい環境づくりに向けて、私たちが本格的に取り組み始めたのは2012年頃。当時は、特定の社員に業務が集中し、長時間労働が発生するケースもありました。まずはそれをなくすために、「誰でもできる仕組みづくり」を目標にして、業務標準化と作業マニュアルの整備を始めました。
    実際のところ、製品・工程の組み合わせごとにマニュアルを作成するのは量も膨大で、容易なことではありませんでした。それでも地道に取り組みを進めた結果、3、4年後には効果が目に見えるようになってきました。

    櫻井さん
    業務標準化と並行して、組織体制の見直しも図りました。係単位で業務を細分化し、係内で相互補完ができるような体制にしたことで、例えば誰か1人が休んだときに同じ係のメンバーがスムーズにフォローできるようになりました。これにより、休んでも大丈夫という安心感だけではなく、「助けてもらったから、次は自分が助けよう」という意識が芽生え、徐々に助け合いの風土が醸成されていったと感じています。

    総務部総務課課長の吉澤直人さん
  • 働きやすい環境が育休取得を後押しし、組織文化も向上

    吉澤さん
    育児休業取得については、朝礼などで説明を行い、継続的な周知をしています。特に男性の従業員に子どもが生まれると分かった時には本人と、当該部署にも話す機会を設けています。そうは言っても、数年前までは「上司に言い出しづらい」という声もありました。総務部では、「心配しなくてもいい、総務部に言われたからと伝えていいから」と積極的にバックアップ。まずは5日間くらいの短期間の取得から始まり、少しずつ希望に合わせて長期間取得する人が増えていきました。
    また、「働きやすい環境づくり」を目指して進めてきた取り組みが、育休取得の後押しにもなっていると感じます。業務が標準化され誰でも対応できる体制が整ったことで、「自分が休むと迷惑がかかる」という不安が解消され、育児休業を申し出やすい空気になってきたのではないでしょうか。

    櫻井さん
    従業員アンケートも定期的に実施して、現場の声を経営に反映させる仕組みも大切にしています。厳しい意見もあるなかで、会社が真摯に向き合い変化を続けることで、離職率は大幅に改善しました。採用面でも大きな成果を上げています。
    アドバンスカンパニーをはじめ、「くるみん」、健康経営優良法人といった、国や県の認定制度を取得していることは、求職者に対してだけではなく、働いている従業員にとっても、職場への誇りと前向きな姿勢を高める効果もあります。男性育休の推進は、それ単体の施策ではなく、「安心して長く働ける会社」をつくるという一貫した方針の中から自然と生まれてきたと感じています。この好循環を、これからも大切に育てていきたいです。

    総務部総務課の櫻井春花さん

男性の育児休業取得推進ポイント

会社として何か新しいことを始めるときは、面倒だとか手間がかかるといったマイナス面が気になることが多いものです。でも、取り組んだ結果として「ここが良くなった」というプラスの変化を、会社としてきちんと伝えていくことが大事だと感じています。(吉澤さん)

育児休業でいえば、特に男性は収入面の不安が大きいので、期間や金額など細かいところまで伝え、会社がしっかりサポートするということを理解してもらえるよう努めました。そういう一つ一つの積み重ねが、取得推進につながっていると思います。(櫻井さん)
記事公開日:2026.03.19
インタビュー内容、役職、所属は取材当時のものです。