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多様な働き方制度導入企業インタビュー

多様な働き方制度導入企業インタビュー

育休を前向きに受け止め合える雰囲気が、安心感を生む
宮下製氷冷蔵株式会社
1900(明治33)年創業の宮下製氷株式会社。飯田市を拠点に、自然から生み出される豊かな水を原料とした氷を製造する事業を中心に展開しています。総務部課長の前沢洋子さんと、氷雪生産部製造課の吉村寛一さん、食品生産部食品製造課兼購買部の福島知香良さんにお話を伺いました。
  • 半期に一度の面談が、上司に気軽に相談できる環境の土台に

    前沢さん
    もともと当社には、育児休業取得を希望する人がいれば男女問わず、気軽に申し出てもらえる雰囲気がありました。男性社員に向けて特別に何かをしたということはありません。ここ数年で見ると、育児休業を取得した社員10人のうち4人は男性です。実際に取得した人が身近にいること自体が、次に続く人の心理的なハードルを下げているのかもしれませんね。
    当社では半年に一度、目標設定とあわせて上司との面談を行っていて、仕事のことはもちろん、プライベートなことや今後についても話ができる場になっています。上司と部下がコミュニケーションを図る機会があることが、風通しの良さや気軽に相談できる環境の土台になっていると思います。

    誰かが育休を取得したときには、担当の上司が部署内で対応を検討し、必要に応じて他部署へ応援を要請しています。特定の人に負担が偏らないようにカバーするためには、まだまだ課題もありますが、育休を取得する人が安心して休めるような体制を整えていきたいと考えています。
    今回、インタビューを受けるにあたって、育休を取得した社員の上司に話を聞いたところ、「自分たちの会社も、男女問わず育休を取得できるようになったことは何だか感慨深い」という声がありました。制度だけでなく、育休を取ることを前向きに受け止め合える雰囲気づくりにも努めていきたいです。

    総務部課長の前沢洋子さん
  • 休むことに対する不安を、上司の言葉が和らげてくれた

    吉村さん
    私が育休を取ったのは、2025年の1月です。第2子の出産で、上の子の世話もしなければいけなかったので、1カ月半ほど育休を取得しました。担当していた業務を誰が引き継ぐかという不安はありましたが、上司に相談すると「いつから取るの?」という感じで普通に受け止めてくれたので、心に余裕が生まれ、スムーズに準備ができました。育休中も、必要に応じて職場とは連絡を取り合っていたので、仕事に復帰した際も特に戸惑うようなことはなかったです。
    今、振り返ると、面談の際に子どもが生まれる予定を伝えておいたのが良かったのかもしれません。いきなり「育休を取りたい」と言うよりも、事前に状況を知っておいてもらうことで、お互いに心の準備ができるのではないかと思います。

    福島さん
    私は第1子の出産に合わせて、年末年始を含む3週間と、その後、3月に1カ月ほど育休を取得しました。私も妻も実家が遠方で、周囲に頼れる人がいない状況だったので、取らないという選択肢はありませんでした。それでも、任せてもらっている仕事を誰かにお願いすることに対して、申し訳ない気持ちがありましたが、上司から「休んでいる間は仕事のことは気にしなくていい」「戻ってきたらまた一緒に頑張ろう」と前向きな言葉をかけてもらったことで、心が軽くなったことを覚えています。
    実際のところ、予定より早く育休に入ることになり、他部署の方にもフォローしてもらうことになりましたが、復帰後も大きな混乱はなく仕事に戻ることができました。子育ては想像以上に大変でしたが、妻と子どもと一緒に過ごせたことは本当に良かったと思っています。

    氷雪生産部製造課の吉村寛一さん(左)、食品生産部食品製造課兼購買部の福島知香良さん

男性の育児休業取得推進ポイント

おそらく、どこの会社もそうだと思いますが、人員に余裕がないのが現状です。それでも、「子どもが生まれるから、いつから、どのくらいの期間、育休を取りたい」という社員各々の希望に合わせて、なるべく対応ができるような体制づくりをこれからも続けたいと考えています。
そのためには、普段から上司とコミュニケーションを図れる場を設けること、そして社員側からしても事前に情報を共有しておこうという姿勢を持つことが大事だと思います。会社と社員の双方が歩み寄ることが、育休取得推進につながっていくのではないでしょうか。