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多様な働き方制度導入企業インタビュー

多様な働き方制度導入企業インタビュー

社員一人一人が、自律して働く意識と環境を
エプソンアヴァシス株式会社
エプソングループのソフトウェア開発会社であるエプソンアヴァシス。エプソン製品のハードウェアに組み込まれるソフトウェアや、連携アプリケーションの開発を行っています。働き方として掲げるのは「全ての社員が、働きやすく」。経営企画本部経営企画部のマネージャー・北原あずささんと、鈴木妙佳さんにお話を伺いました。
  • 多様な働き方を通じた社員の働きがいの実感に向けて

    北原さん
    当社は創業初期から社員の働き方を重視し、フレックスタイム制や短時間勤務制度などを早くから取り入れてきました。リモートワークについても検討を始めようとしていた矢先にコロナ禍となり、一気に導入が進みました。感染防止のための緊急対応からスタートしましたが、現在は制度化し、常態的にリモートワークできる形にしています。もともと本社がある上田市と事業所がある松本市など、離れたところにいる社員同士が日常的にやり取りしていたこともあり、抵抗感もなく、比較的スムーズに導入できました。合わせて、フレックスタイム制のフレキシブルタイムの時間帯を広げ、より自由度の高い働き方も実現。今後もコアタイムの廃止など、より柔軟な制度の検討をしていければと思っています。
    当社が多様な働き方を積極的に導入する理由は、「働き方」を理由に社員が目指すキャリアを諦めてほしくない、一人一人が自分の願うキャリアをこの会社で実現してほしいという思いがあるからです。自分の働き方を自分で決められるようになる…そこには本人の責任も伴いますが、会社の思いや制度の背景を理解してもらい、社員が自己実現を通じ、働きがいを実感できるようにしていきたいと考えています。

    鈴木さん
    数年前から、子育てに関するさまざまな取り組みを進めています。例えば、短時間勤務については、以前は子どもが小学3年生になるまでの社員が対象でしたが、今は年齢による制限はありません。子どもの介護看護休暇も、年5日、有給で取得できます。2年ほど前から、男性の育休取得も増え始めました。特に新しい制度を導入したわけではありませんが、社内向けに取得率や取得した人の声を紹介したり、お子さんの生まれそうな社員に声を掛けたり・・・という地道な活動の成果が出始めたのかもしれません。
    介護の場合の短時間勤務についても、以前は3年間でしたが、そもそも介護は育児以上に何年続くかわからないものなので、2022年4月に制限をなくしました。介護に関する取り組みも、今後充実させていきたいと考えています。

    経営企画本部経営企画部のマネージャー・北原あずささん(右)と、鈴木妙佳さん
  • できることを考えて、小さなことからまずは試してみる

    北原さん
    国の制度の改正や、社内の勤怠システムが変わるタイミングで、見直しや、より活用しやすくするための工夫を行っています。小さなことでも何かできることはないかと考えて、まずは試してみることが多いですね。うまくいかないときは、その原因を考えて、また試してみる、という繰り返しです。最近では、失効年休積立有給休暇の活用を見直しました。これまで取得する場合は、リフレッシュを目的として連続稼働日7日以上まとまって取得することが条件となっていたのですが、トータルで1週間以上休むとなると取得できる場面が限られてしまい、使いづらいという声がありました。それをいったん4日以上にして、様子を見ているところです。これで取得率が上がれば成功ですし、上がらなければまた別の作戦を考えないと…(笑)
    当社はもともと、休暇が取りやすい雰囲気があるように感じています。祝日と土日に挟まれた平日があると、「有休消化日」だと、みんな何となく思っているような気がしますね。今回の制度見直しで「みんな一斉に休む」だけでなく、個人で休暇を設定することができ、まわりもそれを認めるような文化になってくれるといいなと思っています。

    鈴木さん
    私たちは採用業務も担っています。就活生にとって働き方、特に女子学生にとって「子どもを育てながら、どのように働くことができるか」ということは、非常に関心が高いと感じています。当社の男女比はおよそ3対1。女性に対して特別に何か、というわけではないですが、今後は女性特有の悩みに対応できる相談窓口の設置を考えています。子育ては、子育てしている人同士で話をしたり、経験者に相談できたりもしますが、例えば不妊治療になると、そうはいかない。一人で抱え込むことのないよう、支えることができる場所を設けていきたいです。社員一人一人が、自身のライフプランに応じて、充実した生活を送れるように、制度や環境を整えていければと思っています。

    2020年12月に社屋を改装。ワークスペースも快適