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多様な働き方制度導入企業インタビュー

多様な働き方制度導入企業インタビュー

デジタルが得意な若手の力でDX推進、業務効率化
丸善土木株式会社
官公庁、民間問わず土木工事全般を手がける丸善土木株式会社。道路舗装や造園・公園整備から住宅や商業施設の外構、造園工事なども行っています。管理部の部長・寺澤佳美さんと、白澤亜美さんにお話を伺いました。
  • 「人は人でなければできないことに特化する」方針でDX推進

    寺澤さん
    DXの推進に力を入れ、2023年にはデジタルシティ松本推進企業の認定を受けました。グループウェアを使って、社内の連絡をはじめ、取引先との情報管理、申請書類の決裁などを行っています。現場からでもデータを管理できるよう、クラウドサーバーも導入。紙のタイムカードはなくし、電話はナビダイヤルにしました。「機械でできることは機械に任せ、人は人でなければできないことに特化する」という方針で、試行錯誤しながらどうすれば便利になるのか、作業効率を上げられるのかを考えています。建設業界も、例えば長野県や松本市では入札が電子化され、工事関係の情報共有もクラウドでのやり取りが増えるなど、DX化が進んでいます。コロナ禍を経て、リモートで使えるソフトが充実してきたので、いろいろと試しながら、当社に適したものを取り入れるようにしています。
    社員は20~30代、いわゆるデジタルネイティブの世代が多いので、紙よりもスマホやタブレットのほうがなじみがあって、何か新しい機械を導入してもすぐに使いこなせるようになります。感覚的に使えるというのは若手の強み。ベテランの社員も若手に引っ張られる形で、徐々に慣れてきています。実際に使ってみればやはり便利だし、効率性が高いことも分かりますよね。当社は役員を含めても20人ほどなので、大企業のようなことはできませんが、逆にその規模感だからこそできることを進めていきたいです。

    白澤さん
    私は高校時代から土木の仕事に就きたいと考えていました。入社して、想像していた以上にデジタル化が進んでいてびっくりしました。スマホとパソコンがあれば仕事ができるので、もしかすると、会社でペンとか筆記具を持ったことがないかもしれません。スマホのほうが使いやすいし、操作も早い。特に新しいツールや機械は、説明書を読まなくても感覚的に操作方法が分かるので、スムーズに使える場合が多いです。

    管理部部長の寺澤佳美さん
  • 若手の声を聞き、「変わる努力」をする

    寺澤さん
    社員一人一人の技術向上、資格取得支援などにも今後さらに取り組んでいきたいと思っています。DX化を進めることで時間に余裕が生まれ、それを学びに充ててくれるようになれば理想的ですね。建設業は災害時対応があるので、重機オペレーターなど取ってもらいたい資格もいろいろとありますが、それだけではなく、自身が必要だと思う勉強をしてほしい。興味を持ったことに積極的に取り組んで、知見を広げてもらいたいです。
    当社の社風といえるかもしれませんが、社内の風通しが良く、上下関係なく気軽にコミュニケーションができる雰囲気です。急にかしこまった感じで話しかけられると、何か問題が起こったのかと身構えてしまいます(笑)。勤務年数が長くなるといつの間にか“当たり前”のことが増えてしまいますが、そこを若い社員に俯瞰的に見てもらって、気付いたことは気軽に言ってもらえる関係を心がけています。もちろん、言ってもらったからといってすぐに変わるのは難しいこともありますが、それでも「変わる努力」をしているところを見せてはいきたいですね。

    白澤さん
    就活の時に会社見学に来たら雰囲気がよくて、社員同士の距離が近く、柔らかい印象を受けました。もちろん、気合が入る時はピリッとすることもありますが、今、実際に働いていても、普段からコミュニケーションもしやすく、最初のイメージと変わっていません。この間も、電子黒板を撮影するのにスマホだと小さくて見づらい、という上司に「タブレットを使ったらどうですか?」と伝えたら、それをきっかけにタブレットを使う人が増えました。仕事はまだまだこれから覚えることがたくさんありますが、デジタルのことだったら、私のような新人でも教えることができるので、ちょっと頼りにされるのもうれしいです。

    管理部の白澤亜美さん