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多様な働き方制度導入企業インタビュー

多様な働き方制度導入企業インタビュー

「子どもが生まれたら休む」が男女問わず普通のことに
寿製薬株式会社
1949(昭和24)年に設立した寿製薬株式会社。新薬開発とジェネリック医薬品提供の両輪で、医療を支えています。製造部の村越さん、山極さん、薬理研究部の浅岡さん、佐々木さん、総務部部長の佐藤さん、山部さんにお話を伺いました。
  • 不安を解消してくれた“上長の後押し”

    山極さん
    第2子が生まれるのに合わせて、2023年の1月に約1カ月間育休を取得しました。第1子のときは取らなかったんですが、上の子の面倒を見ながらの出産は大変だろうということで、妻の体調が戻るまで育休を取ろうと決めました。
    当社の男性社員で育休を取ったのは私が初めてでした。実は当時、転職してきて1年に満たない頃ということもあり、気が引けるというか、不安な気持ちもありました。上長に話をしたところ、背中を押してくれて、業務の分担なども比較的スムーズに進めることができたと思います。逆に入社したばかりだったので、業務も引き継ぎというよりは戻す、という感じでフォローしやすかったのかもしれませんね。手続きに関しても分からないところは丁寧に対応していただけました。

    村越さん
    私が育休を取ったのは2024年4月です。当時は山極さんと同じ部署だったので、取得するにあたりどういう準備が必要なのかなど、事前に聞くことができました。やはり、前例があることは気持ちとしても楽でしたね。上長も同じだったので、理解も得られて、休んでいる間の業務についても問題なく引き継ぎができました。
    期間は妻とも話し合って1カ月にしたのですが、実際のところ、妻の体調が戻るまでに想定よりも時間がかかったので、もう少し長く取れば良かったと感じています。なかなか難しいとは思いますが、場合によっては期間の延長など、より柔軟な休み方ができるようになると良いですね。

    製造部の村越さん(左)、山極さん
  • 職場の理解や雰囲気が、気持ちを楽にしてくれる

    浅岡さん
    今回、第3子が生まれるのに合わせて、これから2カ月ほど育休取得を予定しています。これまでは妻が里帰り出産をしていましたが、上の子2人が保育園に通っていることもあり、里帰りせずに出産することに決めたので、私が初めて育休取得を希望しました。
    仕事は研究開発で、主にチームで業務に当たっています。メンバーは仕事内容を概ね分かっているので、あまり問題なく引き継ぎができたと思います。前例の2人よりも期間が少し長いという面で不安はありましたが、会社として男性社員の育休取得を推進しているのは分かっていましたし、上長も「取れるなら取ろう」と後押ししてくれました。皆さんの理解があるというのは心強く、気持ちの面でも安心感があります。

    佐々木さん
    育休はこれまで3回、それぞれ1年間取得しています。今思えば、第1子のときは「休んでいいのかな」という気持ちが心のどこかにありました。2人目、3人目となるとそういう気持ちはなくなったのですが、これは休むことが「当たり前」という雰囲気を感じるようになったからかもしれません。最初の時も、私が気にしていただけかもしれませんが…、変に気にかけられ過ぎても引け目を感じますし、男女問わず、子どもが生まれたら休むということが普通になっていくのが理想的だと思います。
    男性の育休取得については、私からすると「どうぞどうぞ」という感じです。完全に妻側の目線ですが、夫婦で一緒に子育てするのはとても良いこと。家事や子どもの世話以外にも、話し相手になってもらえることも私にとっては大きかったです。

    薬理研究部の浅岡さん(左)、佐々木さん

男性の育児休業取得推進ポイント

働き方改革、男性育休とここ数年で制度の改正が重なり、総務としてはまず、理解をしなければいけません。そういう中、男性社員の方から「育休を取得したい」という希望が出てきたことで、私も勉強ができました。前例ができることが育休取得の推進には効果があると思うので、後に続く人が出てきたのも良かったです。(総務部・山部さん)

社長も男性の育休取得推進に力を入れているので、会社全体としても雰囲気が醸成されてきていると思います。育休だけではなく、復帰後の働きやすい環境づくりも進めているところです。制度は整えるだけではなく、使ってもらってこそ。家庭も仕事も両立しやすい会社にしていきたいです。(総務部・佐藤さん)